プラズマ場による機能性ナノ構造粒子創製と惑星科学への新展開

佐藤 岳志

ナノ構造粒子の創製に必要なガス圧下でプラズマを安定に発生させる条件を見出し、ナノ構造粒子に対するプラズマの効果をはじめて明らかにした。

1Torr以下の窒素ガスを混入することによって、50nmサイズの金属や半導体粒子を窒化物に変換できることを見出した。窒化物粒子の赤外吸収測定から、結晶粒子とアモルファス粒子の吸収ピーク位置を決定し、短周期、長周期構造による変化を見出した。

メタンガス中で創製した非晶質のカーボン粒子の温度に伴う構造変化を、電子顕微鏡中で直接観察することによって、QCC(オニオン状の粒子)やグラファイト層構造に変化する過程を原子オーダーで直接的にとらえ、カーボンの粒子構造の変化と水素との相関を端的に示した。

プラズマ場中に非晶質状のカーボン粒子を導入し、プラズマ場がカーボン粒子成長に及ぼす効果を明らかにした。ヘリウムガス雰囲気における300nmサイズの大きなフラーレン結晶が成長することを見出した。フラーレン微結晶は、煙中で方位を合わせるように選択的に接合し、プラズマ場中で帯電した粒子同士の凝集によって成長することを明らかにした。メタンガス中でつくった非晶質カーボン粒子をプラズマ場中に導入すると、球殻状オニオン構造やカーボンナノチューブ構造に変化することを見出した。プラズマシースにおけるカーボングレインの形態の違いから、プラズマ場中の空間電荷密度の偏りが、カーボン粒子構造の変化の重要な因子であることを示した。これらのことより、導入する非晶質カーボン粒子の構造によって、プラズマ場中での変化が異なることが明らかになった。

プラズマ場とアドヴァンスドガス中蒸発法の併用によって制御されたZnO粒子の形態が、紫外線領域を遮断する機能に最も優れていることを明らかにし、さらにZnO粒子へのタングステンドープ法を見出し、ドープしたZnO粒子の特徴とタングステン原子位置を明らかにした。

プラズマ場中にテトラエトキシシラン(液体)を噴霧する手法を用いてシリケイト粒子を創製した。プラズマ場の酸素ガス圧をコントロールすることによって、シリケイトの構造が制御できることを見出した。