ロボットへの応用を目的とした小型圧電駆動無拘束式空気圧弁

JIEN SUMADI

空気圧アクチュエータは、軽量、高コンプライアンス、重量に対する発生力が大きいといったロボットへの応用に適した特性を持っている。ロボットへの応用においては、重量に対する発生力を大きくすることが求められており、そのため、装置の小型化と軽量化が進められている。一方でソレノイド弁の小型化は高精度な組立が要求されるため、困難である。そこで構造が簡単で、小型化に適している圧電駆動無拘束式空気圧弁を提案する。本論文では、小型化に向けた設計、ロボットへの応用を含めた小型無拘束式空気圧弁の開発について述べる。無拘束式空気圧弁は組立に高い精度が要求されず、温度変化による熱ひずみの影響を受けにくいことから、小型化に適している。本研究では、積層型圧電アクチュエータのモデリング、ヘルツ摩擦接触モデル、ポペットの動力学、オリフィスの流量計算を含めたシミュレーション・解析モデルについて述べる。ポペットの跳躍の動力学に基づいた弁全体のシミュレーションモデルを立て、寸法の異なる圧電アクチュエータを用いた弁を実験的に評価することにより検証した。また、実験結果に基づいて各設計パラメータの研究を行ない、本シミュレーションモデルの有効性を明らかにした。弁を小型化するに従って流量が減少することから、弁の小型化と発生流量の間にトレードオフの関係にあることが示された。圧電アクチュエータの性能を向上させるため、LCチューナーを用いた回路を実装した。LCチューナーを用いない回路に比べ、約4倍の発生流量が得られた。また、PCM制御を参考にした周波数制御を用いることにより、無拘束弁はソレノイドON-OFF弁に比べ空気圧アクチュエータの速度制御、圧力制御が容易であることを示す。